「Green Sea-side Grape (1815-1819)」は、イギリスの植物画家シデナム・エドワーズによって描かれています。18世紀末から19世紀初頭にかけて活動し、主に植物の描写で知られ、多くの植物学書や雑誌に寄稿していました。植物の詳細な描写に焦点を当て、ここでもその興味深い特徴と仕組みを詳しい観察によって丁寧に描いています。小さな花が連なった果物のブドウの、茎から生えた大きな葉と花の近くから生えた小さな葉との大きさと色の違いが観察できます。また右下には花の仕組みを細かく描いており、小さな王冠のような広がりを見せる形状は、優雅さと華やかさを感じさせます。個性あふれる植物に愛情をもって観察し描いていたようです。彼の没後も続く植物学の研究には、これらの作品は非常に貢献したとされ、現在も当時の植物の色彩や形状を伝える貴重な資料となっています。